無いと不安なウイルス対策ソフト
最近、windows7搭載中古パソコンを購入したので、ウイルス対策ソフトを用意することにしました。
私の場合、怪しい海外のwebサイトにアクセスしたり、マイナーなフリーソフトをインストールしたりするので、なんらかウィルス対策ソフトは必要なのです。
windows10なら、Windows Defenderがウイルス対策ソフトとしても機能してるので、他のウイルス対策ソフトを用意しなくてもなんとかなります。
しかし、windows7のDefenderには、スパイウェア検知機能はあっても、ウイルス対策機能はなく、別途ウイルス対策ソフトが必要です。
そこで今回私が用意したのは無料で使い続けることが出来るウイルス対策ソフト Microsoft Security Essentialsです。
ウイルス対策ソフト Microsoft Security Essentials
世の中には無料のウイルス対策ソフトがたくさんあります。
アバストなんかは、動作も軽くて比較的使いやすいと思いますが、1年ごとに再登録する必要があったり、有料版に移行させようとしたりする仕掛けがあって面倒です。
無料!って大々的に言うなら、一旦インストールしたら、期間を限定せずにウイルスパターンファイルを無料で自動的に更新し続けてくれないと困ります。
パソコンスキルの低い人は、ウイルスパターンファイルが無料で自動的に更新されなくなると、どうすれば良いかも分からずに放置してしまいます。
よって一定期間後には、ウイルス定義ファイルの更新が止まったままになり、ウイルスやマルウェアに感染するリスクが高まります。
無料版から有料版へ移行させることが目的の無料ウイルス対策サービスであるから、何もしなくても永続的に無料で使われると全く収益化出来ない。
だから無料でも1年ごとに利用継続手続きを取らせ、そこで有料版を猛烈に売り込む手法は理解出来ます。
が、私は個人的に自宅で使うPCのウイルス対策にお金を使う気はなく、一度インストールしてネットに接続されている限りは何もせず永続的にウイルス定義ファイルが自動更新され続け、パソコンをウイルスから守ってくれる製品を探し求めていました。
結果、私がWindows7で使う無料のアンチウイルスソフトは、Microsoft Security Essentials(セキュリティエッセンシャル)の一択となったのです。
Microsoft Security Essentialsのダウンロード方法
1.一覧から希望の言語を選びます。
2.使っているOSを選択クリックするとダウンロードが開始されます。
*:Windowsのバージョンや32ビット版または64ビット版のどちらであるかをあらかじめ調べておく必要があります。
*: Windows8以降のWindowsでは、マルウェア(ウイルス、スパイウェア)から保護するWindows Defenderがあるので、Microsoft Security Essentialsを使う必要はありません。
Microsoft Security Essentials(セキュリティエッセンシャル)の概要
処理能力が低めな環境でも動作するように、システムリソースの消費を抑えた設計となっている。既定では圧縮されたファイルは一度解凍を行ってからファイルがスキャンされ、またファイルのダウンロードや電子メールの添付ファイルもスキャンされる設定となっている。また、システムに影響を及ぼすような何かしらの不審な動作を察知した場合「Dynamic Signature Service」技術を用いてその情報がマイクロソフトのサーバで確認され、問題があると判断された場合はその動作を拒絶し、新たに不審な動作として認められたものは、ユーザーにサンプル情報の送信を尋ね、それが許可された場合はそのサンプルコードをハッシュ化してマイクロソフトへ報告する仕組みである。定義情報の更新は一日あたり3回、Microsoft Updateを通じて行われる。また、セキュリティポータルから手動でアップデートをダウンロードすることもできる。
出典:ウィキペディア
パソコンの動きが重くならない
システムリソースの消費が抑えられた設計であることは、パソコンの動作がモタつくことがないので実感出来ます。
有料ウイルス対策ソフトでもインストールするとやたらパソコンの動作が遅くなって使い物にならず、アンチウイルスソフト自体がウイルスのように迷惑な存在になるという笑えない話も実際にありました。
振る舞い検知機能もある
ファイルや電子メールの添付ファイルのスキャンはもちろん、不審な動作をするプログラムをチェックする振る舞い検知機能も備えています。
ウイルス定義ファイルの更新は1日3回
ウイルス定義ファイルの更新は1日あたり3回行われるなど、無料でこれ以上望むものはないと思える機能だといえます。
Microsoft Security Essentialsは劣っているのか
無料のウイルス対策ソフトなんて、所詮使い物にならないのでは?
インストールしてても、マルウェア検知できずに、被害を受けるのでは?
そう考えることを間違いだと断言はしません。
私は仕事柄microsoft社の営業担当者と話す機会があるので、その担当者に
「正直なところ、win7用のエッセンシャルやwin10のWindows Defenderってどうなの?」
「うちの組織、セキュリティポリシーでウイルス対策ソフトを使えって規定してるんだけど、EssentialsやDefenderだけで大丈夫と言い切れる?」
と、意地悪なことを聞いたことがあります。
怪しいサイトに誘導されない、怪しいメールを開かない、怪しい添付ファイルを開かない、といった、セキュリティリスクを感知する感性が皆無ならば、どんな高価な有料ウイルス対策ソフトを使っても、サイバー攻撃の被害にあうのは明白でしょう。
ウイルス検知率○○%という比較検証について
無料有料を問わずウイルス対策ソフトを検討しWebで情報を探していると、どこからか、ウイルス検知率を比較しているページにたどり着くと思います。
「おお!カスペルスキーがすごい!」とか、「やっぱシマンテックなのね!」とか、ウイルス検知テストごとに様々な結果があって、「ならば、一体どのウイルス対策ソフトが一番なの?」と、よけいに迷宮にハマってしまいます。
全世界共通で唯一のテストしか存在しなければ、結果は明確でしょう。
でも、そうではなく、世界中のいろんな研究機関が、いろんなウィルス検知能力テストをしているので、我々も、どのテスト結果を一番信用していいか分からないのです。
そのような事情を理解して、ウイルス検知率○○%という比較結果一つを簡単に鵜呑みにしないように気を付けましょう。
無料のウイルス対策ソフトには明確なデメリットも当然ある
無料のウイルス対策ソフトには、サポートサービスを受けにくい、あるいは一切サポートがない、という明確なデメリットがあります。
その点では有料ウイルス対策ソフトのほうがオプションプランだとしてもサポート体制が用意されていて、本当に全く何も分からない人でもウイルス対策ソフトが機能する状態に出来るというメリットはあります。
ちゃんと動いてウイルス定義ファイルが最新に保たれていればそれで良く、使い方も自分で調べて理解出来るからサポートなんて不要なら無料のウイルス対策ソフトを使うことも出来るでしょう。
でも、自分ではウイルス定義ファイルが最新なのか、ちゃんとウイルス感染を防いでウイルスやマルウェアからパソコンを守ってくれているのか、何も分からなくていろいろ心配で自己解決出来る自信がないなら有料のウイルス対策ソフトを使うという判断もあるでしょう。
windows7を使うリスク
この記事ではWindows7の無料アンチウイルスソフトについて書いていますが、windows7は2020年1月14日にマイクロソフトのサポートが終了します。
以降はマイクロソフトよりセキュリティ更新プログラムの提供が行われなくなります。
セキュリティ更新プログラムが提供されなくなった古いOSは使うべきではありません。
マイクロソフトのサポートが終了すれば、いくら優れたアンチウイルスソフトを使っていてもリスクは日増しに高まるため、windows10へのアップグレードを行い、windows10に無料で付属するアンチウイルスソフト、Windows Defenderを利用することを検討すべきです。
Windows Defenderは最高評価を獲得
2019年7月30日、ドイツにあるセキュリティソフトウェア調査会社のAV-TESTは、Windows 10のホームユーザー向けのアンチウイルスソフト製品を比較した2019年5月〜6月期の調査結果を発表しました。
AV-TESTが実施するアンチウイルスソフトのテストは、アンチウイルスソフトをシステムの保護、パフォーマンス、ユーザビリティの3つの観点で比較し、それぞれ6点満点で評価しています。
最高得点は18点となります。
今回の調査では、Windows 10に標準で付属している、MicrosoftのWindows Defenderが、ついに最高の18点を獲得しトップとなっています。
これ以外で最高点を獲得したのは、F-Secure SAFE、Kaspersky Internet Security、Symantec Norton Securityの3つ製品です。
Kaspersky(カスペルスキー)やSymantec(シマンテック)といった、大手アンチウイルスソフト会社の製品と同等であると評価されています。
他には17.5点でAvast Free Antivirus、AVG Internet Security、Bitdefender Internet Security、Trend Micro Internet Security、VIPRE Security AdvancedSecurityなどが続いています。
一方評価の低いソフトは、11.5点の最低スコアを獲得したWebroot SecureAnywhereとなっています。
AV-TESTの調査ではWindows Defenderはこれまでも高い評価を得ていましたが、最高点は獲得していませんでした。
前回の調査ではWindows Defenderは合計17.5ポイントでパフォーマンスが5.5点だったため満点ではありませんでしたが、今回はパフォーマンスが改良され6点満点となり、さらに優れたアンチウイルスソフトに進化したことがわかります。
Microsoft windowsユーザーのセキュリティを守ることはMicrosoftの責任である、という強い使命を感じさせてくれる結果です。
この結果を見ても、Microsoftが自社OSに提供するアインチウイルスソフトが、ただのオマケではないことが分かります。
無料のアンチウイルスソフトは安心して使えるか?
私は、どんなセキュリティ対策ソフトを使っても100%安全ということはないと考えています。
なので、ゼロディ攻撃は防御不可能(*1)、win7用のエッセンシャルやwin10のWindows Defenderには、古典的なワームや、明らかにダメなものを防いでもらうだけで十分と考えて、信頼しきって使っています。
しかし、どうみても胡散臭いメールを平気で開いて添付ファイルをクリックしたくなるとか、胡散臭いメール本文に記載されるURLは全て見に行って確認したくなる衝動がある人は、念のため、少しはアドバンテージがあるであろう有料ウイルス対策ソフトを使う方が良いかもしれません。
私はそういう衝動はなく、win7用のMicrosoft Security Essentialsやwin10のWindows Defenderだけを長年使っていて、これまでに一度もウイルスやマルウェアに感染したことがありません。
だから私はこれからも無料のウイルス対策ソフトwin7用のMicrosoft Security Essentialsやwin10のWindows Defenderしか使うつもりはありませんし、仕事で、情報システムにインストールするウイルス対策ソフトの相談が来た時には、個人情報など重要情報を扱わないweb閲覧程度のシステムなら、有料ウイルス対策ソフトじゃないとダメとは回答しません。
もしもウイルスに感染したおそれがあるときに、サポートサービスが必要で、有料のウイルス対策ソフトにそのサービスが付帯しているなら、有料のウイルス対策ソフトを使えば良いと思います。
(*1)振る舞い検知機能が今後完璧な精度を誇るようになれば、ゼロディ攻撃を100%防ぐことが出来る日も来ると期待しています。